Xenogears 20th Anniversary Concert

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コンサート閉幕から1週間が経ちました。
公演日まではあと何日、あと何日、と一日一日数えていたのに
終わってしまうと、なんだか幻のようです…。
でも、今も余韻が残っていて、無音状態にするとコンサートの様子が浮かんで。
印象的な想い出は、美化せずともどこか現実離れしていて記憶していますが
ゼノギアスのコンサートも、その中に加わったようです。

去る2月末日、インタビューを受けた時、
コンサートで先日ツイッターにアップされたゼノギアスのイラスト、ラフやらくがきを展示したい、とお話を頂きました。
なんでもラハン村の看板裏のらくがきのように絵を使いたい、と、光田さんからの提案とのこと。
少しでも何か出来るのであればと思い、引き受けました。
イラストを保管している所へ出向き、画集制作後、開けていなかった封筒から
ゼノギアスの絵を見つけ出しました。
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絵の具机を使えるようにして、4月4日からマリアとエメラダの作業を開始。
マリアはトレスと多少の整えのため線画は早く進みましたが、
エメラダは子どもと大人ver.の背中合わせの大ラフ清書が難航、時間を使ってしまいました。
そのため、リコは今回やめておく事に。
間に合わせでは済ましたくありませんでした。
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6日の朝に“一旦”マリアは完成。
すぐにエメラダへと着彩を進めていましたが、どうもマリアの顔に違和感があり
一つでも完全なものがある方が、と気持ちを切り替え、手直しをしました。
コンサート当日7日、出発のすこし前に色紙の作業を開始。
スクエニさんの方に車で迎えて頂いたので、
その車中で残り3分の1ほどの下書きを描きながら会場のアンフィシアターへ。

楽屋へ通してもらい、マリアの絵を渡した直後、光田さんとの初対面がありました。
うわ、本やネットでしか見たことの無い人が!と、ちょっと思考停止に(笑)。
恥ずかしい事に、本当に挨拶しかできなくて。(すみません)
光田さんは気さくでバイタリティあふれる方でした。
マリアの絵を喜んで頂けたのがとても嬉しかったです。
ロビーの様子を少し拝見した後、楽屋に戻り、残りの色紙作業を開始。
スピーカーからリハーサルの様子が流れていて、それを聴きながらの作業…。
贅沢です。
心地よい音色と徹夜が合わさってか2〜3回意識飛びつつ、なんとか完成させる事が出来ました。
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再びロビーに向かうと、展示コーナにも列が出来ていました。
自分も並び、展示物を写真に収めたり。
ブリングアーツ・フェイとエリィとともにヴェルトールの展示もありました。
ヴェルトールはとても堅実な仕上がりで、石垣さんのこだわりと原型制作の方の腕が感じられます。
セル画は高橋さんからお借りしたもので、状態もよく、当時のままのよう。
そういえば、家にもいただいたセル画があったような…。
自分のラフとらくがきは、どうせなら楽しい方が!と思い、
お渡しする土壇場で付箋でコメントを付けました。(ちょっと同人なノリだけれど)
イラストは、こんな風に自分の絵をたくさんの人に見てもらうのは久しぶりで、ドキドキしました。
昔に版画の展示会があったきりで(原画自体は数点の展示)、
その他だと画集のサイン会の時に、何点か飾ってもらったくらい。
今後、もし個展を開いたとしたら、こんな風に沢山の方に観てもらえると嬉しいですね。

ロビーにアナウンスが入り、着席。
まわりを見渡すと、満員の様子。
期待となにか懐かしいものが入り交じった感じがしました。
演奏が始まると一気にゼノギアスの世界へ。

改めて、スケールの大きさがあると同時に、誰かと誰かのための曲だと思いました。
アヌーナさんのいるステージは不思議な感じで、場内全体で世界観を表現していて素晴らしかった。
中休みが終わり、後半。
『飛翔』の演奏が始まり、スクリーンにマリア出撃の映像が。
仕上げて持ってきたのがマリアで良かった。
(もちろん、エメラダとリコも持ってこれたら最高でしたが)
今、あのマリアの絵を思い浮かべてくれている人が少しでもいてくれるかな、と思いながら泣きました。

終盤、ジョアンヌさんが登場。
『SMALL TWO OF PEACES』が生で聴けるなんて。
アンコールでは『STARS OF TEARS』も。
この曲が後にある事で、ゼノギアスが再び動き出すような、そんな気持ちになりました。
メドレー『BALTO & LAHAN』では会場全体が本当に盛り上がっていました。
ラストはニサンの灯りに照らされ、鳴り響くオルゴールの『遠い約束』。
最後の最後まで楽しませて頂きました。
光田さん、演奏のみなさん、アヌーナさん、ジョアンヌさん、プロキオンスタジオさん、スクウェアエニックスさん、
かけがえのない想い出と、20年間の夢の体現をありがとうございました。

楽屋へと一旦戻り、光田さんにご挨拶をして
(感想も「最高でした」しか言えないヘタレで本当すみません)
そして、ああ〜自分のバカ!と思うのは、
給仕所前の通路でお話をしていたのですが、ジョアンヌさん(?)が目の前を通っていったのに
あれ…もしかしてジョアンヌさん?と、呆然としてしまって。
思いを告げる事もできずにしてしまった自分が残念で(汗)。

帰りはまた車で送って頂いたのですが、
その時、スクエニさんの方が言っていた言葉が印象的でした。
「今日は本当に良い日でした。会場に来ていたみんなの顔がキラキラしていましたから。」
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通路の白版にあったらくがき(公開の許可を頂きました)


ここで、せっかくなので展示して頂いたイラストにコメントをしておきたいと思います。

●パーフェクトワークス表紙イラスト
B3のイラストで、当時も今もあまりこのサイズでは描かないため
また、色だけで魅せないといけない空間が広く、相当緊張して塗っていました。
塗りで一度失敗して完成したものは2枚目です。
キャラなどにはマスキングをしていないため、暗い色で線画が見えなくなってしまわぬよう
じっくり、ゆっくり、塗り進めていたのを覚えています。

ソフィアの肖像画
ゲーム内で使用するために描いたCGイラスト。
72dpi 2245 x 1592 pixel というサイズです。
はじめてペインター(確か3)で描いたもので、素人のまぐれというか、
これまでのCGイラストの中で一番うまく描けたものだと思っています。
このベクトルでもっと描いておけば良かったですね(笑)

エリィ(キャラクターイラスト)
エリィボックスのフィギュアの元にもなったイラストです。
脚がどうなっているのかはまったく考えずに描いています。
どういう依頼で描いたものなのか、ちょっと思い出せませんが
とても気持ちを込めて塗ったのを覚えています。
絵でも立体でも何でも、創るものはモデルに惚れ込まないと
いいものにはならないよなぁ、と改めて思います。

フェイ
キャラの立ち絵は時間があまりなかったようで
勢いで描いているように思えます。
『ソードワールド・アドベンチャー』の頃の体の描き方が感じられるイラスト。
ディフォルメがかなり効いていて、面白いです。
顔立ちが設定画とはかなり違う感じですね(汗)。

エリィ
エリィもまた絵によって顔が変わってしまいやすいキャラで
このイラストは、それまでの絵のタッチを引きずってしまい
(おそらく同時期にキィの作業もしていた事もあり)
衝突を起こしているように思います。
もう一度描き直してみたい絵でもあります。
白い服の影が淡く、印刷で飛びがちなので
そこもなんとかしたい所。

バルト
フェイ、エリィよりも丁寧に塗ってありますね。
少し余裕があったのか、順番的に慣れてきたところで塗ったのか。
自分が眼帯キャラを描いたのは、恐らくバルトがはじめて。

シタン
かなり時間がなさそうに塗っています(汗)。
靴の黒い部分の色味が気に入っています。

ビリー
マントに大きくホワイトで直しが入っていますが、
これはマントのシルエットを変えたのではなくて
色のはみ出しを修正したものです。
この頃のカラーの描き方は、イラストボードに耐水性のインクでペン入れしていたので
ペン入れした時点で形はFIXしていました。
では何故こんなにはみ出していたかというと、広い面を早く塗ったためだと思います。
あまり気を使って塗っているとアクリルガッシュはどんどん乾いていってしまうため
グラデーションさせるために多少雑でも手早く塗っていたのだと思います。
(当時は乾燥を遅らせるリターダーの存在を知りませんでした。)

チュチュ
立たせるかで迷って、何枚か別ラフを描いていましたが
他キャラが立っているので座ったものを選びました。
立ち絵イラストの中では一番キッチリ塗れています。
塗っていてとても楽しかったのを覚えています。

マリア
今回、当時描ききれなかったイラストのひとつ、マリアに着色をしました。
当時の原画はペンと下塗りまでやってありましたが、
時間が経ちすぎていたため、線画をトレスで新しく描き起こして着色しました。
今回はホワイトワトソンの画用紙にシャーペンで描き、耐水性インクでペンは入れず。
(最近は軽めに塗り重ねるので線画はめったに潰れません)
何年か前から面相筆はタミヤの模型用のものを使っていて(漫画の主線も今はこれ)、
最終的な主線塗りや目の描き込みが楽になりました。
実は赤系の着色は苦手で、服や靴は何回か塗り重ねて好みの色が出てくれたのでホッとしました。
こういう所もアナログの楽しさですね。

リコとエメラダは時間を置かずに完成させます。
光田さんが提案されたようにいつか『ゼノギアス展』が開催され、
ゼノギアス・ピアノアレンジが聴けることを夢見ながら。

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by netonevisions | 2018-04-14 23:59 | 日々